シンガポールの賃貸物件、居住・投資用不動産を多数ご紹介。シンガポールで投資、移住、駐在、留学をご検討ならフォーランドリアルティネットワーク

シンガポールへの赴任や移住が決まった際、お子様のいるご家庭にとって教育環境は最も気になる点のひとつではないでしょうか。

外国人が多く暮らすシンガポールには、数多くのインターナショナルスクールがあり、多国籍な子供たちの中で国際感覚を養える環境が広がっているのは非常に魅力的です。しかし、駐在員のように将来的に日本に帰国する可能性が高いご家庭などにとっては、インターナショナルスクールに通うことが必ずしも良い選択とはならないかもしれません。

そんなご家庭の頼れる味方となっているのが、シンガポールにいながら日本と同じ教育を受けられる「シンガポール日本人学校」です。そこで今回は、この日本人学校について、その特徴や学校生活、そして入学に関する情報まで詳しく解説します。

日本と同じ教育を受けられるその仕組みとは？

シンガポール日本人学校は、シンガポールに在住する日本国籍の子供が入学できる、日本の文部科学省が認可する「在外教育施設」 です。これは、日本の学校教育法に基づき、日本の学習指導要領に沿ったカリキュラムを実施していることを意味します。そのため、日本国内の小中学校とほぼ同じ内容で学ぶことができ、使用する教科書も日本と同じものです。

これには、将来的に日本に帰国し、お子様が日本の学校に入学することになったとしても、スムーズに移行しやすいという大きなメリットがあります。また、海外生活が長くなっても、日本の言語や文化、行事などに触れる機会を失わないため、日本人としてのアイデンティティを維持・育成できるという点も安心感があります。

充実した施設を備えた3つの校舎

シンガポールの日本人学校には、2つの小学部キャンパスと1つの中学部キャンパスがあります。このうち、小学部については学区制が設けられており、居住住所に応じて入学可能なキャンパスが決まっています。

⇒シンガポール日本人学校小学部の学区

チャンギ校（小学部）

シンガポール日本人学校小学部のチャンギ校は東部チャンギ地区に位置し、すぐ近くにはチャンギ国際空港があります。豊かな自然に囲まれた広々とした敷地で、伸び伸びとした学校生活を送ることができる環境が魅力です。

キャンパス内には、図書館や理科室、図工室、調理室、被服室、音楽室、体育館、プールなど、日本の学校でもお馴染みの設備を完備。プールは水深の異なる低学年用・高学年用のものが設置されており、体の成長に合わせた環境で安全に水泳を楽しむことができます。また、3つのキャンパスの中で唯一、グラウンドが芝生なのも特徴です。

クレメンティ校（小学部）

シンガポール日本人学校小学部のクレメンティ校は、西部クレメンティ地区に位置しています。クレメンティ地区は、周辺に教育機関が多い落ち着いた文教エリアであるため、南国らしい開放的な環境で穏やかな学校生活を送ることができます。

比較的新しいチャンギ校に比べると校舎は全体的にやや簡素なものの、クレメンティ校にも図書館や理科室、図工室、調理室、被服室、音楽室、体育館、プール、グラウンドなど、ほぼ同等の設備が完備されているため心配いりません。

中学部

シンガポール日本人学校の中学部は西部クレメンティ地区に位置しており、小学部クレメンティ校とは車で5分程度の近い距離にあります。キャンパス内には、図書館や理科室、美術室、音楽室、調理室、裁縫室、体育館、グラウンドなどが整備されています。

中学部の大きな特色として、日本と同等のカリキュラムで学ぶ「メインストリームクラス」と、国際進学を見据えてより英語で学ぶことに重きを置いた「グローバルクラス」の2つのコースが提供されています。ただし、メインストリームクラスであれば入学試験は必要ありませんが、少人数クラスかつ通常よりも高い英語力が求められるグローバルクラスに入るには入学試験を受けることが必要です。

新1年生としてグローバルクラスに入ろうと思った場合、まず出願資格として最低限の英語能力を有していることを示す必要があり、「実用英語技能検定3級」などの学校側が求める英語資格要件のいずれかをクリアしなければなりません。その後、本試験では学科試験として算数、理科、課題作文、面接試験として日本語での面接と英語でのスピーキングチェックが行われます。

充実した学校生活と教育の機会

日本の学習指導要領に基づきながらも、シンガポールの多文化な環境を活かした教育が行われているのが、シンガポール日本人学校の大きな特徴です。運動会、学芸会、修学旅行といった日本的な学校行事はもちろんのこと、インターナショナルスクールとの交流会や、シンガポールならではの社会科見学も積極的に行われているため、日本ではできない貴重な経験をたくさん積むことができます。

シンガポール日本人学校は、お子様が安心して新生活をスタートし、将来の選択肢を広げられるよう、学習面だけでなく精神面でもサポートしてくれる、まさに海外で暮らす日本人家族にとっての頼もしい存在と言えるでしょう。

英語教育にも注力

「日本人学校だから英語は学べないのでは？」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、日本人学校では英語教育にも力を入れており、小学部のうちからネイティブスピーカーの教員が英語の授業を担当し、少人数制によるきめ細やかな指導が行われているため、正確で自然な発音や表現を学べる環境が整っています。

また、教科としての英語だけでなく、「英語で学ぶ」「英語を使う」というより実践的な体験をさせるために「イマージョン教育」も導入されており、音楽や体育、美術、家庭科などの一部教科では、英語を用いた授業が行われています（中等部のグローバルクラスでは理科と数学も）。

さらに、現地校との交流プログラムや英語での異文化体験活動なども積極的に行われており、日本の学習指導要領に準拠しながらもグローバル社会で通用する英語力の基礎を養う機会が提供されています。

通学の強い味方となるスクールバス

公共交通機関が発達しているシンガポールではありますが、小さなお子様の通学となると心配に思う方は多いはず。しかし、シンガポール日本人学校ではスクールバスが提供されており、生徒の多くはこのスクールバスを利用して通学しています。

このスクールバスは、シンガポール島内の主要な居住エリアを網羅しているため、どの地域に住んでいても安全かつ便利に通学することが可能で、共働きのご家庭や車を持たないご家庭にとって、欠かせないサポート体制となっています。

スクールバスのルートや停留所、時間などは学校側が詳細に設定しており、事前に確認することができるため、家探しにおいても非常に参考になります。ただし、スクールバスの利用者は非常に多く、タイミングによっては満席で空きがない場合もあるため、早い段階から空き状況を問い合わせておくことをお勧めします。

⇒シンガポール日本人学校 通学バスの詳細

最後に

シンガポール日本人学校には、原則としてシンガポールに滞在する日本国籍保有のお子様であれば入学が可能です。ただし、学期途中での転入や定員に空きがない場合には入学を断られる可能性もあるため、赴任が決まったらすぐに学校のウェブサイトで最新情報を確認し、速やかに手続きを進めることが重要です。